名古屋市博物館の古代アンデス文明展に行ってきました
名古屋市博物館で開催されている「古代アンデス文明展」に行ってきました。
・アンデス文明の大まかな説明
アンデス文明とは、南米大陸のアンデス山脈周辺に栄えた文明で、紀元前3000年頃に興ったとされていて(古代エジプトや中国よりも古いらしい…)16世紀にスペイン人に侵略され滅ぼされるまで続きました。
巨大地上絵で有名なナスカ文明とマチュピチュで有名なインカ文明もここに入ります。(マヤとアステカは北米なのでここには入りません)
これらの文明はヨーロッパ人が来るまで他の文明との交流が全くなかったので、文字も車輪も最後まで作らないまま終わったそうです(文字の代わりにキープという結んだ細い縄を記録に使っていたそうです。ちなみに戦前の沖縄にも縄を使った似たような記録方法があった模様)
このアンデス文明人が作ったジャガイモ、唐辛子、トマトなどがヨーロッパから全世界に伝わった事を考えると今の我々の文化にも影響を残しているといえましょう。
・個人的に印象に残った展示物
とりあえずここからは独断と偏見で個人的に印象に残っている展示物を買った図鑑本から上げてきます。
自分の首を切る人物をかたどった土器…だそうです。この人物は自分で首を切ったそうですが(生贄のための自殺か?)確かに首があり得ない方向に向いてます…( ゚Д゚)
結構ショッキングな造形なんで選びました。古代アステカ人は日用品をフィギュア化している文化を持っていたというか、他にもやかんや器に人間や動物の顔がついてる道具を沢山作っていました。
死んだ男と生きてる女がエッチしてる土器…だそうです。土器で最中の造形をするとはこれだけでも驚きというか(;^ω^)アンデス人はたとえ人が死んでも自分の身近なところにいると思ってたんだとか。
またインカ帝国では王は死んだ後も権力が残っていると考えていたようで、王のミイラに世話人が衣食を与え、その王のミイラはあの世の昔死んだ王達との仲介をし、現実の政治にも口出しをしていたんだとか。
骸骨の方の顔があの映画のリメンバーミーにも出てくるメキシコの死者の日のドクロの顔に似てる気がするんですけど、北米の文化にも影響があったんでしょうかねえ?
紀元後5世紀から10世紀ころに作られたらしい黄金の装具です。何かの儀式の際に地位のある人間が身に着けていた模様。黄金の国と言われた所以かとも
ド○クエのモンスターにいそうな造形に一目ぼれしてしまったので、個人的にイチオシな土器です(^^ シカン文明で崇拝されていた神様らしいです。
・頭が変形した蓋骨たち古代アンデス文明の人々は後頭部を伸ばすことが大事だと考えていたらしく(理由は謎)頭蓋骨の柔らかい子供のうちから頭を矯正させていたんだとか。(失敗して死んじゃった子供もいたようです…)一方で頭の手術をするほどの技術も持ってたらしく頭のけがの治療のあとが残ってる頭蓋骨も展示されていました。
・終わりに
展示物を見てるだけで、我々とは全然違う文化だったんだなあと見ていて改めて思いました。子供や捕虜の生贄とかも儀式の一環としてよく行っていたようですが、それは我々現代人から見れば野蛮極まりないですが、彼らとしてはあくまで常識的な行いだったんでしょうなあ。これぞまさに異世界文明。