映画版SHIROBAKOを観てきました。

あらすじ（ややネタバレ）

劇場版SHIROBAKOを観てきました。あらすじだけ説明させて頂くと、年代設定は2019年の半ば、テレビ版の数年後、オリジナルアニメが制作中止となり倒産こそ免れたものの仕事と人材を失ってすっかり落ちぶれてしまった武蔵野アニメーションからはじまります。

（テレビ版ではあんなに一生懸命作ってた三女も続編は他の制作会社に渡り、しかも原作完全破壊の萌えブタ向けアニメに転向されてしまったというオチ。原作の先生も一瞬だけは出てくるんですが自作があんな風にされてどう思ってたんだろうか…？）その落ちぶれてしまったムサ二が他の制作会社が作らずに放棄していた劇場版オリジナルアニメ制作を引き継ぎ（？）立ち直っていくというものです。

本編中に少しだけみゃーもりの家の中が写るんですが、結構散らかっているうえにビール缶も何本か転がってて生活的にも精神的にもかなり荒んでたんだなとわかって辛かった…

とにかくセリフの一つ一つが重い。

テレビ版に登場したメンツも最初は他の所に移ってたり、職がなく浮浪者みたいになってたりしているんですが（一人のを除いて移転先でもみんなギリギリの状況で行き詰っているというのも生々しい）徐々に戻ってくることになります。その一人一人のセリフがとにかく含蓄があって重いと感じました。（アニメの仕事とは関係ない職種や立場の人でも10から20くらいは刺さる言葉があるんじゃないでしょうか）『一寸先は闇』という言葉がありますが、闇が何回来るんだアニメ業界（笑）という過酷すぎる実態の中で、それでも気合と根性で事態ができるだけ好転できるようにするまでやっていくしかないという事を悟らせてくれる作品になっていると思います。

ただ映画の長さの尺に話が収まり切れていない感じもあって展開が雑に思える部分もあるにはありました。正直これならテレビ向けにするかガルパンのように小分け上映にしてもっと引っ張っても良かったという気もしますねえ。