デンキ的まんが倶楽部

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(コラム)鬼太郎はいつだって「見えない敵」と戦っていたのだ。

 

 

 

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(アマビエブームって事で我々はお祭り感覚でやっているところがありますが、昔の人々にとっては妖怪でも何でもいいから疫病が治まるまで祈ってすがるしかなかったと思うと)

 

今年4月から予定されていたデジモンの新作アニメが事情により放送できなくなってしまった為にその時間の穴埋めとしてゲゲゲの鬼太郎6期の再放送が始まりまして、鬼太郎ロスに陥っていたワタクシめにとってはうれしい誤算なのですが、その鬼太郎が毎回オープニングの時に言う言葉

見えてる世界がすべてじゃない、見えない世界もあるんだよ

君のうしろの暗闇に…

これが現在進行形で、見えない世界の脅威と対峙させれている今の世界の状況を見事に言い当ててるんじゃないかと思えてハッとさせられてしまいました。

現代人は病気の原因がウイルスだって分かりきっておりますが、そんなものがあるなんて知りもしない昔の人はその「見えない脅威」に対して想像力を駆使して妖怪や悪霊のイメージを当てはめて恐れたり敬ったりしていたんでしょうけど、「現代人といえども見えないものに対する恐れを忘れてはいけない、ネットみたいな目に見えるメディアだけに振り回されずに自分の身の回りにある見えない世界にも気を配る必要があるんだよ」っていう鬼太郎のテーマはまさにドンピシャであり、図らずも視聴者にその事を真剣に考えるように問いかけることになったんではないかと。

(実際第一話でも、目に見えない妖怪の仕業により東京都心の人々が大量に樹に変えられて、その場所一帯が封鎖されるような描写がありましたもんね)

 

 *参考までに今月四日の日経新聞にあったコラムです。歴史上の伝染病というと西洋のペストとかがよく持ちだされてますけど、日本でも致死率50%( ゚Д゚)の天然痘パンデミックが実は何度も起きていて明治末期に「富士川遊」という医史学者が書いた本によると天然痘史書に初めて登場するのは735年、以降記録にあるだけでも1838年までに58回パンデミックが起きているんだとか(およそ19年に一度、二人に一人が死ぬ病気が定期的に流行っていたという状況想像できます?)

しかも天然痘の撲滅宣言が出されたのが1980年なのでその記録にある1838年以降にも何度か起こっていた可能性があるって事なんでしょうね。いずれにせよ見えない世界への配慮はこのコロナショックが終わった後でも持ち続けなければならないかと。

 

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追記:江戸時代には「はしか絵」という、はしかが大流行した際に作られた絵付きの療法ガイドのついたチラシが大量に刷られて人気だったらしいですねえ…絵はやはり不要不急なものなんかじゃなかったのだ。

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