デンキ的まんが倶楽部

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名古屋市美術館で開催中のカラバッジョ展に行ってきました。

名古屋市美術館にて開催中のカラバッジョに行ってきました。カラバッジョミケランジェロ・メリージ・ダ・カラバッジョというのは16世紀末のイタリア、ローマを中心に活動していた写実的な絵を描く画家で、今で言う強烈な怖い絵的な宗教画などを色々と遺しているんですが

半面プライベートはかなり問題の多い人だったらしく、暴力事件を繰り返したり他の画家を罵倒する詩を書いたりそれでついには殺人までやってしまって、結局ローマから逃亡し(尤も逃亡中も絵を描いて遺しているというのはある意味すごい)その後しかし1610年に恩赦を求めてローマに戻ろうとする途中38歳で病死してしまったのこと

今でいう代炎上作家でありましょうし現代なら犯罪を犯した人間の作品なんて間違いなく抹消されてしまうんでしょうけど、当時はそれでも彼の絵の信奉者たちが作品を多く継承し続け、現代の我々もこうして鑑賞できるというのは時代性のおかげって事でしょうか。(写真は当博物館で販売されている図録をカメラで撮ったものです。)

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メドゥ―サの盾

ギリシャ神話の英雄ペルセウスが切り落とした首のイメージ?

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執筆する聖ヒエロニムス

ヒエロニムスとは聖書をラテン語訳した人のようです。頭蓋骨がなんで置いてあるのかは謎。

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歯を抜く人

別に暴力行為で歯を抜いているわけではなく、当時はこういう方法でしか歯を抜くしかなかったって事のようです。今みたいに満足な歯科技術がない時代の歯の治療怖すぎですよな(;´∀`)

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聖アガピトゥスの殉教

首が切断された瞬間の人の絵のようです。カラバッジョはこういう絵を得意としてたって事なんでしょうかね。

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ゴリアテの首を持つダビデ

あの像でも有名な少年英雄ダビデの絵です。巨人ゴリアテを首ちょんぱした有名なシーンを描いたもので、(他の画家が描いたダビデゴリアテの生首を持ってる絵も色々と展示されておりました。)しかしまた首狩り系の絵とは。

 

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洗礼者ヨハネ

ヨハネとは新約聖書で筆頭に出てくる説教師です。実際名前は色んな所でよく聞くのではないかと。見ての通りなぜかほとんど全裸の美少年で書かれています(´◉◞౪◟◉)。過去の偉人を理想の形で美形化するっていうのはいつの時代にもやられていた事なのかも。

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カラバッジョ以外の画家の絵

この展覧会ではカラバッジョ以外の影響を受けたそのほかの画家たちの絵もあったのでそれも少し上げておきます。どの画家の絵もまーショッキングなのが多いというか、以前当ブログでも扱った浮世絵の歌川国芳展の時も惨殺シーンや血しぶきシーンを描いた絵が当時人気だったって書きましたけど、どの国でも時代でも基本的にそういう手の絵が好きな人多いってことなんでしょーかねえ(;^ω^)

naruton2018.hatenablog.com

 

 

フィリッポ・ヴィターレ

「ホロフェイスの首を切るユディト

旧約聖書外典」「ユディト書」にあるという、ユダヤの町ベツリアがアッシリア軍に包囲されたとき、アッシリア軍の将軍ホロフェイスに接近し見事暗殺したというユディトという女性が、その暗殺したシーンを描いた時のもののようです。一撃で首を飛ばすんでなく徐々に斬ってる感じが表情含めリアルで怖いっす。

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ジョゼぺ・デ・ペリーラ

洗礼者ヨハネの首

上記にも出てきた説教師ヨハネの首だけの絵。実は本当に切られた首を見て描いたんではないかという説もあったらしいですが今は否定されているとのこと。

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 トンマーゾ・サリー二

「羊に乗る子供と婦人」

キツイ絵が続いてしまったんで最後はきれいな絵を。一般人を描いたもののようですが、モデルについての言及はとくに書いてありませんでした。

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